「この硬いの筋肉なんですね…」
「自分で触っていてもあまりにも硬いから骨だと思っていました」
激しく厳しい練習、試合でのフィジカルコンタクト、繰り返される動きのストレスによる筋肉への負荷や蓄積が多いアスリートに上記のような異質の筋肉の硬さが見られることがあります。
ですが、アスリートのみならずスポーツや普段から運動をあまり行っていない方でも筋肉が骨のような状態になっている場合があります。
結論から言いますと、「骨のような筋肉の状態」は筋肉の質としては非常に悪い状態になっています。すでに痛みが出ている方もいるかもしれんが、現在痛みが出てない方でもいつ痛みが出てもおかしくない可能性があります。
その状態が続くと筋肉での衝撃負荷の吸収が効率的に行われず靭帯、関節包、軟骨、骨などに不効率な負荷が加わり気質的な損傷や異常を引き起こす可能性が高くなります。
長引く症状から病院受診をして変形性股関節症、変形性膝関節症、脊柱管狭窄症 等と呼ばれる診断を受けた方…
アスリートでは繰り返される捻挫後の痛み、前十字靭帯損傷、半月板損傷、グロインペイン症候群、鵞足炎、疲労骨折、アキレス腱の炎症、足底筋膜炎…
痛み止めで症状は抑えられたとしても筋肉の硬さが変わるわけではないので、繰り返される負荷や硬くなり続けている筋肉は症状が再発することが多いです。
さらに長引くことで手術の選択を迫られるという方も多く見られます。
現在、手術の選択を迫られている方は一度下記の記事を読んでみてください。
「筋肉の硬さ」を実際に触れて確認していくと様々な硬さの違いがあり、硬さの質があります。
今回はそんな硬さの質や状態について説明していきます。
筋肉チューニング整体院UROOMでは筋肉が硬く縮こまり続ける状態を筋拘縮と呼び、筋拘縮による血の循環不全は標準医療では原因がはっきり解明されない痛み症状や違和感、不定愁訴などの不調の要因になる可能性が高く施術をする上で非常に重要な概念になっています。
様々な要因により筋拘縮の現象は起こります。
- 栄養不足によるATP不足
- 老廃物蓄積による組織劣化
- 筋紡錘による筋肉を守る仕組み
- 筋膜の癒着による機能不全
筋肉の硬さの質を考える上では重要な要素になりますが、この4つに関係して体の共通していることは「血流」になります。
血が組織に届かないと組織は死んでいきます。
筋肉に関しても血流が滞ることで筋肉組織は適切に回復せず、硬く縮こまった筋拘縮の状態が続いていきます。
骨のような硬さの筋肉は触っても痛みが出ず触られた感覚がないと言われる方も多いです。
それは筋拘縮により血管が圧迫され血流が滞ることで、適切に筋肉組織への回復が起きず徐々に感覚が鈍くなった可能性があります。
他にもくすぐったい、痛気持ちい、触られている感覚が鈍い、変な感じがすると硬い筋肉を触れ様々な反応や訴えがみられます。
それは筋肉組織への血の循環不全の期間や強さによる影響が大きいです。
現状の理由としては上記の要因が考えられますが、筋肉が硬く縮こり続ける状態にはまだわかっていない要因も多く、現在の標準医療では筋肉の硬さを丁寧に触れて確認することや、筋肉の「質」「血」に対してアプローチしていないことも現状では多々あります。
だからこそ筋肉チューニングによる筋拘縮の解除で筋肉がやわらかく伸張しやすい状態になることは、様々な症状や不調に対してのポジティブな効果や反応を多くの方が体感できる施術になります。
基本的に筋肉は動いて力が入る時には硬くなり、安静にして力を抜いたときにやわらかくなっている状態は理想の筋肉の状態の1つだと思います。
無理やりは絶対だめですが他のヒトの筋肉を触わり、自分の筋肉と比較してみることも重要です。ヒトとしての最上級の筋肉の質を持っているのは赤ちゃんや子どもになります。周りで触れることができる機会があれば触れさせてもらい、ぜひ自分自身の筋肉や他の方の筋肉と触わり比べてみてください。
筋拘縮を触診にて確認する際には安静時の姿勢の状態で行うことが多いです。
特に背臥位、伏臥位、側臥位など寝た状態での安静時姿勢で触診をするので筋肉は力が抜けたやわらかい状態になっている必要があります。
この力を抜いた姿勢で力を入れる必要がない状態でも、力が入り続けてしまい筋肉を触ると硬くなっている状態が筋拘縮になります。
筋肉が硬い。
この「硬い」という言葉でまとめるのはとても簡単ですが、実際は筋拘縮(筋肉が硬く縮こまった状態)を触診した際の感触が様々あります。
- 筋肉の中に1本の細い筋があるような硬さ
- 小さな粒々が集まってるような硬さ
- 全体がへばりついているような硬さ
- 骨のような塊になっているような硬さ
- 弾力性のない乾いたような硬さ
- 浮腫んでいるようなブヨっとした硬さ
- 膨らんで詰まっているような硬さ
さらにザラザラ、ブヨブヨ、ジャリジャリ、ヌルヌル、ジドジトなど触れた硬さをオノマトペで表現すると本当に多種多様で様々な表現の硬さがあります。
上記の筋肉の硬さの質は全て状態としてあまりよくないですが、前述した通りその中でも「骨のような筋肉の状態」は症状や関節の動きなどに大きな悪影響を及ぼしている方に多くみられます。
骨のような筋肉の状態の厄介な点は感覚も鈍くなっているので自分では気づきにくいという点です。
多くの筋拘縮が蓄積した方を触れた傾向としても、触れて押した際の圧痛がないことやそもそもが筋肉でなく骨だと思っていたと言われる方が多いです。
中臀筋と呼ばれるお尻の深部にある筋肉ですが、腸骨と呼ばれる骨盤の横と縦に広い骨に付着しています。腸骨に張り付くように付着しているのですがしっかりと弾力がある大きさとしては比較的大きな筋肉です。
これが筋拘縮による循環不全の状態が長続きすることで骨のような状態の筋肉になると、お尻全体が力を抜いた時に弾力性ややわらかさがない状態になります。
「そこも骨かと思った」
「筋肉は硬いほうがいいと思っていたから、この硬さもいいと思っていた」
もう一度確認します!
筋肉は動いて力が入る時には硬くなり、安静にして力を抜いたときにやわらかくなっている状態は理想の筋肉の状態の1つです。
自分で軽度な筋拘縮を解除できるセルフ筋肉チューニングというものもあります。
ですが上記の筋肉の硬さの状態などは『強く質の悪い筋拘縮』の可能性があります。
多くの筋拘縮によって痛みが出ている方をみさせてもらった経験上ですが、強い筋拘縮の解除はセルフケアでは難しいことが多いです。
体の奥深くにある筋肉の硬さや数多くの筋肉に筋拘縮がある、筋肉が硬く押しても感覚が鈍く痛みを感じない等の場合です。
そんな時や自分の体や筋肉がどうなっているか知りたい、なんとかしたいという方は筋肉の専門家に相談してください!
この概念を知ると知らないでは痛みに対する向き合い方や改善までの過程が大きく変わっていきます。
【筋拘縮】を解除することが長続きする痛みを根本から改善に導く鍵になります!
歯磨きと同じように毎日の習慣として筋肉を触ることが重要です。
自分の筋肉が硬いのか?柔らかいのか?日々確認していくことで筋肉の変化と状態や症状の変化を自覚できることがとても重要です。
まずは自分の筋肉を触ることから始めてみましょう。